かんたんな説明
2TBを超えるHDDをPCで使う話。
OS起動用に使いたい場合、ややこしい条件がある
OSを入れない、データ用ならほとんどすべてのPCで使える
つまり、
データを保存する用に増設するなら安心して購入してOK
OS用に2TB以下のHDD+データ用に2TB以上のHDDをつなげるのもOK
結論
- 2TB超のHDDにはGPTが必須
- GPTのHDDを読み書きするためにはGPTの読み書きに対応したOSが必要
- 現在広く使われているOSはほぼすべて対応している
- GPTのHDDからOSを起動するには”UEFI対応マザーボード”と”UEFIからの起動に対応したOS”が必要
- 第四世代Core iシリーズ(Haswell)以降のPCはUEFIにほとんどすべて対応している
- Windowsは64bit版はUEFI起動可能、32bit版はUEFI起動不可
- 古いチップセット・古いSATA-USB変換機を使うときに2TB超のHDDが正常に使えないことがある
- かなり珍しい現象なので基本的に心配しなくてよい
はじめに
文中ではHDDって書いてますが、SSDでも同様です。
家電量販店で流通しているような普通のPCに、SATA接続またはUSB接続で、家電量販店で売っている普通のHDDを接続することを想定しています。(自作PC・サーバーなどの特殊なハードウェア、RAID環境などはわからない)
記事執筆した現在においてサポートされているOSを想定しています。(Windows XP/Vistaは知らん)
Macについてはあまり詳しくないのでテキトーに書いています。
用語と基礎知識
パーティション
パーティションとは、ハードディスク内の分割された領域のこと。一台のハードディスクを複数の領域に区切って、あたかも複数台のハードディスクがあるかのように利用することができる。分割できる個数や容量はOSやマザーボードのBIOSなどの対応状況により異なる。パーティションごとに違うOSをインストールして、複数のOSを一台のハードディスクの中に共存させることもできる。また、パーティションを「OS用の領域」「データ用の領域」などと分けておけば、ファイル情報が消失するなどの事故が起きた際に、被害を小さくすることができる。小容量のパーティションをたくさん作れば、読み書き時の最小単位であるクラスタのサイズも小さくすることができ、ハードディスクの使用効率を上げることができる。
IT用語辞典 e-Words より引用
http://e-words.jp/w/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3.html
一つのHDDを複数個に分けた領域のことをパーティションといいます。一台のHDDなのにマイコンピュータを開くとCドライブとDドライブの2個に分けてある、という感じです。
1個目のパーティションはNTFS、2個目はHFS+、3個目はFAT…というように、パーティションごとにフォーマットを変えることができます。
パーティションテーブルの形式
パーティションテーブルというのは、パーティションの配置を記録したデータです。
NTFS、FATといったフォーマット(ファイルシステム)はパーティションに対して行います。
パーティションテーブルというのは、このパーティションの配置を管理するためのものです。
HDDの先頭から0~100GBはNTFSのパーティション、100~200GBはHFS+のパーティション、200~500GBはexFATのパーティション…といった情報が記録されています。
広く使われているHDDのパーティションテーブルの形式には、MBRとGPTの二種類があります。
2TBを超えるHDDの場合はGPTの使用が必須です。もしMBRを使うと、2TBしか認識されません。
パーティションテーブルがMBRの古いHDDから新しい2TB超のHDDにクローニングしてからパーティション拡張を行っても、2TBまでしか使えないことになります。パーティションテーブルの変換が必要です。
- MBR(Master Boot Record)
- 古い形式
- 2TBまでの対応
- GPT (GUIDパーティションテーブル、GUID Partition Table)
- 新しい形式
- 2TB以上の容量にも対応(2TB以下の容量でもOK)
マザーボードのファームウェア対応
マザーボードのファームウェアには、BIOSとUEFIの二種類があります。
- BIOS
- 古い
- OSの起動はMBR形式のHDDのみ対応
- UEFI (EFIともいう)
- 新しい
- Haswell以降のマザーボードならだいたい対応してる(?)
- intel Macはすべて対応
- OSの起動はMBR/GPTの両方でできる
- BIOS互換モードがある
- 新しい
OSごとの対応状況
Windowsの対応状況
以下の内容はWindows 7,8,8.1,10についての内容です。
(XP,Vistaは実際に試したことがないので知らない)
データ用として
Windows 7以降は32bit/64bitともにMBR/GPTの両方のHDDへの読み書きができます。普通に使えます。全然OKです。
(XP 32bitはGPT認識不可、XP 64bit,Vista 32/64bitはGPT認識可能、らしい)
起動用として
64bit版WindowsはBIOSモード、UEFIモードに対応しています。
32bit版WindowsはBIOSモードにのみ対応しています。
UEFIモードでの起動はGPTのみ対応です。
BIOSモードでの起動はMBRのみ対応です。
GPTのHDDにWindowsをインストールするときは64bit版が必要です。
Mac OS X(intel Mac)の対応状況
Intel MacはEFI+GPTを採用しているので2TB超のHDDも簡単に使えるはず。
実際にMBPに3TBのHDD繋げて使えてた。
BootcampでWindows/Mac OS Xのデュアルブート環境の場合
Bootcampは、Mac OS Xを起動するときはEFI+GPTを使用し、Windowsを起動するときはBIOS+MBRを使用する、といったようにOSによってEFI+GPT/BIOS+MBRを使い分ける機能を提供します。
Bootcampを使うとHDDにGPTとMBRの両方が書き込まれるややこしい状態になります。
BootcampでインストールされたWindowsはBIOS/MBRで起動するため、起動用HDDは2TBまでしか認識できません。
Bootcampを使わなくてもUEFI起動対応の64bit版Windowsならインストールできます。めんどうだけどね。
http://qiita.com/74th/items/63f9bde5b747b03f0794
http://y2web.net/blog/computer/apple/mac/installing_windows_with_uefi_environment-3652/
AFTについて
AFTについては2TB超のHDDが使えるかどうかという話とは直接の関係ないのですが、これもHDDの相性問題を引き起こすので。
HDDにはAFTと非AFTがあり、現在広く販売されているのは(どの容量でも)AFTタイプのようです。非AFTタイプは入手困難です。
Windows 8以降、SP1適用済のVista 、SP1適用済の7 はAFTに対応しています。Windows XPとSP1未適用のVista、SP1未適用の7はAFTに対応していません。
AFT対応OSにAFTタイプのHDDを増設する・AFTのHDDにAFT対応OSをインストールする、ということは問題なくできます。
AFT非対応OSにAFTタイプのHDDを使用すると、動作が不安定になったりいろいろ不具合が出るみたいです。
注意点としては、AFTタイプのHDDにWindows 7をインストールするとき、リカバリーディスクがSP1未適用だったためにHDDを認識しない、動作が不安定、といったことが起こります。
解決方法はあるみたいですが、私はこの問題に遭遇したことがないのでわかりません。
HDDの512E、4Kセクター、AFT、非AFT、4Kネイティブの違い – ぼくんちのTV 別館
AFTと非AFT ハードディスク パソコン初心者講座
非AFT HDD仕様のPCを、「AFT」仕様のHDDに交換する方法 – Yahoo!知恵袋
Mac OS X 10.4はAFT非対応のため、AFTタイプのHDDを使うためにはOSのアップグレードが必要なようです。それ以降のMacならAFTには対応しているとみて大丈夫でしょう。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=174656&id=58884707
注意点
古いマザーボード、古いUSB外付けHDDケースを使う場合、ドライバのバグとかで2TB超えのHDDを認識しないことがあるらしいです。(3TBのHDDが746GBしか認識しない、など)
たいていの場合は大丈夫だと思いますが。
参考にしたページ
Unified Extensible Firmware Interface – Wikipedia
ASCII.jp:3TB HDDはPCを選ぶ!? 確実に使える環境やテクを一挙紹介